- 光線照射は、素肌に直接行います。衣類の上からでは効果がありません。また、肌に薬品や化粧品等が塗ってある場合はふき取ってから行って下さい。
- 間接照射(全身照射・基本照射):患部に対する光線照射ではなく、全身的に照射することです。健康法はもとより、慢性病や成人病の施療では必ず間接照射を併用します。一般的に、間接照射を充分行った上で直接照射を併用します。
- 直接照射(患部照射・局所照射):患部といわれる部位に直接照射します。直接照射のみでは効果的でないことが多いので、間接照射と併用します。患部や障害の部位が多い場合は、一度に行わず数回に分けて照射します。
- 1部位に対して5~10分間が原則です。初めて光線療法を行う場合やしばらくぶりに行う場合は、1日の照射時間の合計は30~40分間程度にします。光線療法に慣れない初期は、人によって体調の変化や陽性反応(下記参照)がでることがありますので、その様子をみるためです。その後、慣れてきましたら照射時間を調節して行います。
- 施療効果が上がりにくい場合は、まず1日の照射時間を延ばすことが一つの方法です。
- 急性や悪性疾患の場合にも、照射後に疲れや反応がなければ、1日に長時間照射する場合があります。ただし、慢性疾患の場合は、1日の照射時間を増やすよりも、日々の施療を長期間続けることの方が大切です。
- 光線療法初期には1日1回、都合のよい時間帯に行います。施療に慣れて、陽性反応がでないようであれば、1日に2~3回施療してもかまいません。施療効果が上がらない場合は、1日の施療回数を増やします。
- 照射部位が多い場合は、1日に数回に分けて施療しても結構です。
- 原則は、心臓から遠い部位から照射します。両足裏部から照射しますとからだも温まってきます。
(両足裏部~下半身~上半身への順に)
- 基本は保護アミから20~30cm位離して照射します。光線の刺激が温かくて気持ち良く感じる距離が、心身共にリラックスして、光線も浸透しやすくなりますので効果的です。治療器にからだを近づけて、熱く照射した方が効果的だと思っている方もいますが、熱すぎる刺激は、身体にはストレスや緊張となり、光線が浸透しにくくなります。
- 注意事項として、皮膚感覚が鈍い状態の方や皮膚が敏感な方、乳幼児などは、遠目から照射します。目安としては、保護アミから40~60cm位です。
- 光線のエネルギーは照射面(皮膚面)に直角の場合に最も浸透率が大きくなるので、できるだけ直角にあたるように照射します。
- 楽なリラックスできる姿勢で施療することが大切です。
- 照射する部位の面積に合った各種の集光器を使用します。一般的な法則として直接照射は狭く、間接照射は広く行います。
- 集光器を使用すると狙った患部が効率よく照射でき、狭い範囲で強い局所充血を起こせるので効果がでやすい。また、疲労感も少ないため、長時間の照射が行えます。
- 施療前後の症状を記録すると、施療による改善経過が自分自身や家族にも自覚できるので、施療継続の励みになります。
- だるさや疲労感がでる。
- 痛みや腫れがある場合には、痛みや腫れが強くなる。
- 皮膚が弱い方は、皮膚がヒリヒリしたり、発疹がでる。
- 排膿が促進する。
- 多少の発熱がみられる。
- 咳や痰が増える。など
- 光線過敏症など、日光に当たることを禁じられている疾患の人。
- 以前に日光や他の光線により病的な発赤、痒み等を起こしたことのある人。
- 新生児(生後6ヶ月以内)。
- 医師の治療を受けている人。
- 体温が38℃以上の人(1週間以上解熱しない人)。
- 心臓、脳神経等に障害のある人。
- 光線照射による過敏症を誘発する医薬品を服用している人。
- 化粧品、消毒剤等でかぶれたことのある人。など